隣に越してきた奥さんの、引っ越しを手伝った日。段ボールだらけの部屋で、タンクトップ一枚のまま座り込む。薄い布越しに、肌の線がそのまま見えている。「ちょっと休憩しよ?」汗ばんだ肩、薬指の指輪、近すぎる距離。「お礼……したいな」「引越し手伝ったご褒美よ」「タンクトップの下、何もつけてないの……」「……いいよ。私も、そうしたいから」引っ越し初日。まだ何も片づいていない部屋で、止めるための言葉は、どちらからも出てこない。ほどいたばかりのシーツの上で、最後まで。夕食の席では、何事もなかった顔をして。「(誰も気づいてない)」その夜は、彼女のほうから部屋を訪ねてくる。「……もう、離れられない」翌朝、洗面台に並ぶボトルはふたりぶん。無防備すぎるタンクトップ姿の隣の奥さんの、引っ越し初日から始まった関係。フルカラー。

