「僕たちはつがいだ」
初恋の人は、仇敵の伯爵家!?
「わたしにだって、何かできることがあると思いたかった」
石蕗小夜は旧家の令嬢でありながら、病弱なために縁談もなく、閉ざされた小さな世界で読書だけを生きがいに過ごしていた。
ある日、憩いの場である女学校の図書室にやってきた美貌の教師・柳之助と意気投合し、しばしば言葉を交わすようになる。
海外経験豊かな柳之助との出会いに、小夜は箱庭を抜け出し羽ばたきたいと憧れを抱き始め、やがてその想いは初めての恋に変わっていく……。
一方で柳之助もまた、妖精のような儚さを持つ小夜の健気さと知性、まれに見る大胆さに惹かれ、結婚を申し出ることに。
だがそんな矢先、両家の関係が御一新から続く敵同士だったことが判明し、二人の前にはいくつもの困難が立ち塞がる。
対立する過去からの因縁を乗り越え愛をつらぬこうと決めた小夜の出した答えとは――。
みやびな大正を舞台に織りなす、濃密な愛の物語が開幕!!
