常に不機嫌な父、不安定になる母、壊れていく家庭。“普通の家族”を求めるほど、少女は「母を救わなければ」という思いに囚われていく。父の機嫌を読み、母を傷つけないように振る舞い、いつしか自分の人生よりも“母を幸せにすること”が生きる目的になっていた。大人になっても心の奥には埋まらない空白が残る。なぜ私は、母を救えないのか。その答えを探すなかで主人公が辿り着いたのは、母にもまた「救えなかった母」がいたという事実だった――。祖母、母、娘。三代にわたって連鎖する愛情と支配、祈りと絶望。近づきたいのに傷つけ合ってしまう“母と娘”という逃れられない関係を、痛みと優しさをもって描く、2026年内をもってセクシー女優引退を表明したMINAMOが、初めて挑んだ半自伝的小説。愛されたかったすべての人へ贈る一冊。
