オメガである田山七翔は、同じくオメガの兄とともに兄弟二人で生きてきた。海運倉庫の従業員として働いていたある日のこと。田山のもとに、兄が意識不明の重体で病院に運ばれたという報せが入る。すぐに病院に駆けつけるが、祈りも虚しく兄は亡くなってしまう。医師から知らされたのは、兄がレイプされたあげくに殺されたという現実だった。そんなとき、悲しみと絶望を抱える田山の前に現れたのは、倉持草平というアルファの医大生だった。男の言動に対して不信感を募らせていった田山は、やがて倉持が犯人だと確信し、復讐を決意する。兄の仇である倉持を監禁し、さまざまな暴力で相手を痛めつける田山。だが、倉持の態度や性格を目の当たりにするにつれ、徐々に心が揺らぎ、憎しみを削がれていくが――。
