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[デジタル主権]戦争

[デジタル主権]戦争

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あなたの仕事も、生活も、国家でさえもーーすでに「向こう側」にある。 メール、会議、書類、決済。気づけば一日のすべてが、アマゾン・グーグル・マイクロソフトの手のひらの上で動いている。日本の中央省庁の業務システム、マイナンバーの管理、自衛隊の情報までもが、アメリカ企業のサーバーに預けられている。首都・東京の行政さえ、グーグルとの協定の中に組み込まれた。 これは「ITの話」でも「便利さの代償」でもない。国家主権が、静かに書き換えられていく話だ。 2021年、現職のアメリカ大統領のアカウントを、一民間企業が停止した。2025年、アメリカの制裁リストに載った国際刑事裁判所の裁判官は、クレジットカードを止められ、購入済みの電子書籍を消され、日常のすべてを破壊された。ミサイルは要らない。国際送金網SWIFTとビザとマスターカードを握る者が、人間の生存を握る。 他人事ではない。あなたのカードも、あなたのアカウントも、同じネットワークの上に載っている。 本書は、この見えない戦争の全戦線を歩いたルポである。なぜ一民間企業が大統領を黙らせることができたのか。クレジットカード会社は、いかにして「世界の検閲官」になったのか。SNSと検索とAIは、誰の指示で「思考の材料」を選別しているのか。中国・ロシアはなぜ壁を築き、EUはなぜ巨額の罰金で殴り返すのかーー米欧中露が奪い合っているのは、領土でも資源でもない。あなたの脳の支配権だ。 その実態を掴むため、著者はアメリカ、イギリス、ヨーロッパ各国、そしてロシアの政府機関や研究者への接触を重ねた。日本のメディアがまだ報じない「デジタル主権戦争」の最前線。その戦場で、日本だけが眠っている。スパイ防止法も国家情報局も、分かりやすい敵しか見ていない。本当の支配者には、問いすら立てられていない。 戦争が起きていることに、日本人はまだ気づいていない。 すでに日本は、この戦争に敗北している。
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