日本の写真が
最も熱かった20年
関東大震災後に現れた新世界で
写真家たちは何を見て、どのように表現したか――
関東大震災は明治以来の東京の都市空間を一夜で崩壊させた。その後に姿を現した「モダン都市」は日本写真史の新たなページを開く。それは写真を絵画から独立させ、かつてなかった新たな対象の見方をもたらす「視覚の革命」でもあった。フォトグラムやソラリゼーションをはじめとする新たな表現、都市の相貌とそこに生きる人々を撮るリアルフォト、小型カメラによるスナップ写真……。世界の写真の動静を紹介し、活発な議論や実験の場でもあった写真雑誌「フォトタイムス」の興亡と写真表現の変容をたどる、かつてなかった一冊。
【目次より】
はじめに 写真誌『フォトタイムス』が語る「視覚の革命」
第一章 関東大震災とモダン都市の出現
第二章 「視覚の革命」の始まり──モホリ=ナジ『絵画・写真・映画』と独逸国際移動写真展
第三章 新興写真の新形式──フォトグラム・フォトモンタージュ・タイポフォト
第四章 モダン都市空間とリアルフォトの模索
第五章 ライカの流行とスナップ写真時代の到来
第六章 ノイエザハリヒカイトと高速度撮影、万国博覧会の写真壁画
第七章 シュルレアリスムの夢、前衛写真の展開
第八章 対外宣伝誌──欧米各国との報道写真の競争
第九章 「大東亜戦争」下の写真の到達点──視界から読者が消えた
関連年表
主要参考文献
あとがき
人名索引

