ユートピアのための戦争は正しいのか
昭和陸軍の「異端児」として名高い石原莞爾。「最終戦争」を唱え、満州事変を計画し、実践した。だが満州国設立後、日中戦争の拡大に反対し、一線を退く。そうした経歴から、石原の戦争責任については様々な評価がこれまで与えられてきた。戦争のみならず永久平和と世界統一のユートピアも論じた彼の多様な主張の背景には、独自の日蓮仏教信仰運動がある。その宗教性を理解しなければ、日本陸軍を大きく動かした思想を見落とすことになる。日本の近代思想に潜む宗教性を研究してきた著者による石原莞爾理解を刷新する一冊。
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【目次】
第一章 日蓮主義との出会い――信仰者の夢
1 一青年将校の世界観形成
2 日本社会の問題とどう向き合うか
3 将校たちの日蓮信仰
4 石原にとっての日蓮主義
第二章 世界最終戦争論の構想――軍事思想家の誕生
1 漢口での生活
2 はじめての洋行
3 戦争の論理
4 宗教としての戦争
第三章 世界統一――弥勒の世界をめざして
1 世界統一と永久平和
2 イデオロギーの怪物
3 進化する人類
4 分断を超えるユートピア
第四章 東亜連盟への期待――宗教的指導者の改革戦略
1 昭和維新
2 追いやられる夢
3 理想の支持者たち
4 朝鮮人の居場所
第五章 女性解放者の実践――日蓮仏教の龍女成仏
1 女性解放という戦略
2 家庭という前線
3 婦人の昭和維新運動
終章 最後の夢――戦後の歩み
1 敗戦と戦後
2 遺される思想
3 石原主義
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