マゾヒストな妻を持つ夫との異常な生活、性に取り憑かれた男の地上、暴走族を抜けた女に待っていた責め、性に対して無防備な子を快楽に導いた果てに待っていたのは――。エロスとタナトスが交差する時、登場人物たちは自らの魂を削りながら、禁断の扉を次々と開いていく。80年代の熱狂と狂気を色濃く映し出した前田俊夫にしか到達できない「生と性の極致」。ページをめくるたび、禁断の果実を頬張るような禁忌の震えと、奈落へと引きずり込まれる戦慄を味わうこととなる。この凄惨なる情景の果てに何を見るのか。表題作を含め全11編を収録。
