伯爵令嬢のイリーナは王立魔法学園の入学式当日に突如、前世の記憶を取り戻す。前世の彼女は平民の天才魔導師ヘレナ。公爵家嫡男リアムとの結婚を目前に何者かに毒を盛られ、その二十年の人生に幕を閉じていた。そんなイリーナに待っていたのは予期せぬ人物との再会。それは魔法教師として教壇に立つ前世の恋人リアムだった。以前の彼は王国魔法師団団長を務めるエリート魔法使いで、自信に満ち溢れた好青年だった。しかし再会した彼は人を寄せ付けない陰鬱とした空気を纏っていた。ヘレナの死が彼をこんなにも変えてしまったのだ。それと気がついたイリーナは、正体を隠したままリアムへの接近を試みるが、現世での彼女はリアムより二十歳も年下の生徒でしかない。彼との距離が縮まれば縮まるほど、その事実を突きつけられ、今でも彼のことを愛しているイリーナは苦しむことに。そんな折、イリーナは前世で自身の命を奪ったその犯人を知ることとなり……。
