奇人・怪人たちが織りなす「革命的な、あまりに革命的な」南スペイン、アンダルシア近現代史。埋もれたアナキスト群像が浮彫りに。
「はしがき」より
~ 現在の世界は一九三〇年代にも似て迷走に迷走を重ね、そこでは歯止めの利かない暴力が猛威を振るっている。
にもかかわらず、地の果てに位置するこの国ではあの時代の悲劇が凝縮されていた観のあるもう一つの地の果ての国、スペインもどうやらほとんど話題に上らない。
スペインといえばアナキズム。確かにいくばくかの誇張が含まれていたにせよ、そんな声も聞かれなくなって久しい ~
目次
第一章 リベルテールたちのアンダルシア
第一節 アンダルシアとアナキズム(ホセ・ルイス・グティエーレス・モリーナ)
第二節 ある女流アナキストの「革命的な」短い夏
第三節 帰ってきた「聖者」
第四節 CNTを追われた「教師にしてアナキスト」
第五節 打ち砕かれた「希望」
第六節 セバスティアン・オリーバとヘレス・デ・ラ・フロンテーラのサンディカリズム
第七節「赤い天使」、またはアンダルシアを離れたトリアーナ生まれのアナキスト
第八節 コルドバ心中
第二章 鬼籍のアンダルシア
第一節 セビーリャの人。書いた。訳した。しゃべった。
第二節 チャオ、ディエゴ、チャオ
第三節 フランスのイスパニスタにしてスペインのアナキズムのスペシャリスト(ジェラール・ブレイ)
第四節 アントニオ・ミゲル・ベルナール/ラティフンディオの「鬼」
第三章 スペイン内戦九〇年
第一節 バダホースの殺戮
第二節「ボロテン神話」?/「本流」から疎んじられた超絶の内戦史
第三節 濃密な言葉の塊へと蒸留されたスペイン内戦
渡辺雅哉(わたなべ・まさや)
1960年生まれ。文学博士(早稲田大学)。
著書に、La Andalucia Libertaria. Reforma, revolucion y contrarrevolucion en el campo andaluz (1868 - 1939), Cordoba, Utopia Libros, 2024. 『改革と革命と反革命のアンダルシア/『アフリカ風の憎しみ』、または大土地所有制下の階級闘争』皓星社、2017年。
川成洋・久保隆との共編著に、『スペイン内戦と現在(1936~39)』ぱる出版、2018年。
共著に、Francisco Acosta Ramirez (coord.), La aurora de rojos dedos. El Trienio Bolchevique desde el sur de Espana, Granada, Comares, 2019.
訳書に、フリアン・バディーリョ・ムニョス『マウロ・バハティエラ/行動するアナキスト、ジャーナリスト』皓星社、2022年。
