行き着く先が地獄でも、みちづれになりたいひとがいる――。恐怖や悔恨を抱く人間を食うばけもの・不知火。彼に村を滅ぼされたが心の揺らぎがないため唯一見逃された青年・春之介。美しい不知火に魅入られた春之介は、いずれ彼の餌になることを決め、ともに旅に出る。美味しい人間を、不知火に食わせてやるために。煙を吐く骨の村、湖を守る大蛇、過去を覗く巨大な異形。ふたりは様々な異形や人間に巡り合い、不可思議な事件に巻き込まれていく――。ばけものと青年。孤独を抱える者同士の、ふたりっきりの旅路の物語。【登場キャラクター】・春之介(はるのすけ)山奥の村の生き残り。自分の村を食いつぶしたばけものである不知火とともに生きることを決め、「食われてもいい」という覚悟を持って旅をしている。・不知火(しらぬい)人間を食うばけもの。人間が発する「悔恨」や「恐怖」が大好物。人と異形の間の子で、人間の姿と、異形の姿を持つ。〈 旅の中で出逢う様々な異形 〉・けぶる骨白い煙を吐く、骨の異形。団子を食わせようとしてくる。・満ちた蛇縁切りの伝承がある湖に住む大蛇。・巨大な毛玉人間の過去を覗くのが好きな毛玉の異形。・燐と巽人間の女性と、鳥の異形。ハルたちのように、ふたりで旅をしている。

