リュテティア王国の名家・モンテル伯爵家の嫡子アモリは、代々御前の詮議に陪席する観相の家に生まれ、人相と所作から虚言を看破する「観相・仕草鑑」の才を持ちながら、胡散臭い手妻のように軽んじられて生きてきた。ある日、御前詮議の観相役を務めていた私は、王を欺く偽の証言をした——「偽証・欺君」の大逆者として、身に覚えのないまま断罪される。位階剥奪と家財没収、そして王宮追放。命を狙う影から逃れるため、私は髪を切り、平民の偽名「ジェルマン」を名乗って、王宮の最下層——内記局の末席書役に潜り込む。内側から偽りを暴き、雪冤を果たすために。ところが、誰の顔も信じられぬ孤独を生きる若き摂政・宰輔公マクシムは、末席の書役が人の嘘を見抜く異能を持つと気づき——そして私の正体を、初めから見抜いていた。「お前の正体は、俺が墓まで守る。五年前、俺を救ったのはお前だ。ずっと、手が届くのを待っていた」。過小評価された観相の才が宮廷で花開き、氷面の摂政の重すぎる執着に、仮面を一枚ずつ剥がされていく。やがて私は、自分を陥れた宮廷の陰謀を暴く——偽の供述書と買収された証人の仕草を読み解き、私を断罪した者たちの仮面を、御前で剥ぎ落とす時が来る。断罪ざまぁ×身分差×潜伏立身×重執着溺愛のロイヤルBL長編、全10章完結。
