地底の大鉱都テルヴァ。坑道の灯を守り運ぶ最下層の灯持ち・カディは、孤児上がりの半端者だ。狙われる血ゆえ、燐石の護符でΩ性を隠し、βと偽って生きてきた。──ある日、献上の灯持ちとして鉱脈の宮「燐宮」へ召し出された俺の護符は、地底の覇者・鉄血の鉱王グレンダルの前で、音もなく砕けた。隠してきたΩが、暴かれる。発情の波に群がるΑたち。だがその只中で、鉱王の傍でだけ、俺の灯は消えなかった。「灯の消えぬ者──お前が、俺の番だ」。鉱脈神の血が濃すぎて誰の灯も消してきた孤独な鉱王の、長い坑道の底で探し続けた執着が、俺だけに向けられる。逃げ場のない地底の宮で、俺は暴かれ、堕とされ、そして選んでいく。BL異世界オメガバース長編、シリーズ第1巻・全10章完結。
