永久凍土の果て、流氷の民に生まれた俺、ネヴィは、霜神の古い血を継ぐΩだった。狙われる血を隠すため、幼い頃から「氷紋の護符」で発情もフェロモンも封じ、βと偽って極光織を織って生きてきた。ある年、極北を統べる霜王への献上使として、俺は白銀の氷晶宮に召し出される。冷酷無比と恐れられる長命の王、ヴァイス・ニヴァル。その前に立った瞬間、霜神の血を引く王のフェロモンに呼応して、俺の護符は砕け、隠してきた発情が暴かれた。「見つけた。俺の番だ」。氷青の瞳が、俺だけを射抜く。「もう、隠させない。逃がさない」。百年、番を探し続けた王の執着、霜神の血が呼び合う抗えぬ引力——逃げ場のない氷宮で、俺はゆっくりと暴かれ、堕とされていく。BL異世界オメガバース長編、全10章完結。
