金田一耕助は、横溝正史のミステリに登場する名探偵である。
金田一耕助が活躍したのは、日本が戦争へと突入する直前の昭和12年から、戦後の復興期を経て高度経済成長期に至る昭和48年までの、およそ30数年にわたる。
事件の舞台となるのは、岡山や信州など地方の名家、戦争で街も人の心も壊された東京の焼け跡、新興住宅街などである。そこに登場する建物もまた、江戸時代から続く屋敷やマンモス団地、私財を投じて建立した三重塔など時代も様式も実に様々だ。本書では、それら建築物の間取りや来歴を考察しながら紹介していく。
