いつしか孤独を抱きしめていた――
誰にも知られず、思い出されることもない。
真に孤独なそのひとは、けれども愛を知っていた。
「俺が好きになった人は、みんな死ぬんじゃないか」
数奇な運命を背負った青年が絶望の果てに見出した、究極の「愛」とは。
魂をゆさぶる衝撃作!
そのひとの孤独を、誰も知らない。
愛らしい顔立ちの赤ん坊は、生まれてすぐに母を喪った。立て続けに祖父母を亡くし、父も死んだ。養護施設で育ったその少年・中川宙希は、聡明な友人や心優しい大人たちに囲まれ、愛情を注がれ、大きくなる。だがひとたび宙希が好意を抱くと、彼らは死んでしまうのだった。
やがて愛することを恐れるようになる宙希。それでも数々の出会いが宙希に訪れ、その愛はただならぬ気配を帯びていく――。

