お奉行様から花魁まで、みんなこの街の「社員」だった
街全体が丸ごと「会社」だった不思議な都市。対外貿易のためだけに創られ、事業所長=奉行からプロフェッショナルな地役人、テクノクラート・オランダ通詞、そして長屋住まいの日雇い稼業の労働者から丸山の花魁にいたる全住民が組織化され、街をあげて貿易会社の社員のように働いていた。日本の出島=江戸時代の長崎を活写する。
【目次】
序章 「組織」としての都市
第一章 貿易と繁栄
1 貿易都市の黎明
2 キリシタン都市長崎
3 長崎をつくった人々
4 都市長崎の成長
第二章 「株式会社長崎」の誕生 出島・唐人屋敷・長崎会所
1 オランダ東インド会社
2 出島とオランダ人
3 長崎の唐人たち
4 システムとしての長崎貿易
第三章 長崎のお役人たち
1 代官一〇〇〇両奉行三〇〇〇両
2 プロフェッショナルな地役人
3 日雇い稼業
第四章 貿易都市・歓楽都市
1 歓楽都市「長崎」
2 遊女=歓楽都市の主役
第五章 都市と組織の間で
1 武士と町人の矛盾 「長崎喧嘩」の深相
2 フェートン号の衝撃
3 米不足の脅威
終章 ボーダーを越えて
1 「会社都市」の終焉
2 「異域」という生き方 新たな「出島」への可能性
参考文献
あとがき
年表
索引

