前世は乙女ゲームの二次創作SS書き。推しのバッドエンドを、自分の妄想力で今度こそ書き直す――それが生きがいだった。だから知っている。本編で疫病流行の濡れ衣を着せられ、追放され、牢で散る侍医長アレクシス「白翼の薬師」の、あんまりな結末を。地味な分家筋のモブ公爵令嬢クラリスに転生した私の推し活は、名もない手紙を薬籠にそっと忍ばせること。物陰から見守り、誰にも気づかれず。それなのに、誰にも心を許さぬはずの孤高の癒し手は、私の手当てに気づいて――やがてメタ装置の存在すら否定しながら、私だけを溺愛してくる。推すつもりが、推されてしまう。銀の薬匙、乳鉢、施薬院、鈴蘭とカモミールの花畑、亡き母から継いだ処方書。彼を陥れた医療派閥が自滅していくなか、私は推しの汚名を返上し、その命を救えるのか。推す側が推される倒錯の、明るく一途な溺愛じれじれ転生TL。汚名は晴れ、推しは生き、二人は結ばれる完全覆しのハッピーエンド。◆乙女ゲーム転生/モブ令嬢/推し活/侍医・宮廷薬師/年の差/溺愛/じれじれ/ハッピーエンド◆

