王都の水薬司を逐われ、渓谷の早瀬で舟が砕けて流された水薬師リオ。湧水と早瀬の水を汲んで薬を煎じる、その指先だけが、わたしに残された誇りでした。濡れた川石の上で目を覚ますと、丸い三角の耳と、瀬音にも負けない低い声が、わたしを支えていました。介抱してくれたのは、川獺獣人の渡し守頭セト。湧水の薬湯のぬくもりと、艶やかな水毛に包まれるうち、薬を煎じることも、毛皮に触れることも、いつしか許されていきます。一方、王都では取水利権の不正が露見し、わたしを切り捨てた役人たちが、自らの罪に足をすくわれ失脚の連鎖へ。逐われた指が、求められる場所で。川霧と瀬音に癒される、もふもふ獣人ヒーリングファンタジー。R18描写なし・全年齢でお楽しみいただけます。【獣人/もふもふ/水薬/拾われ/渓谷/癒し/ざまぁ】

