獣人の薬草を処方に混ぜたという、ただそれだけの「規格違反」で——王立香薬院の薫物師フィーネは、認可札を取り消され、伯爵家にも見捨てられた。行き場を失い、雪深い北の古森をさまよう彼女が倒れたとき、温かな毛皮で包み、薫し薬湯で介抱してくれたのは、銀狐獣人の狩人頭だった。人の規格には乗らない薬草の薫りを、銀狐の里の人々は当たり前のように受け入れてくれる。竈の火を細く起こし、薫りの筋をまっすぐ立てる——彼女の調える薫し薬湯は、里の者の傷を癒やし、冷えた体を温め、いつしか古森に欠かせないものになっていく。都で否定された彼女の腕が、ここでは誰かを救う灯になる。雪解けの婚姻祭で結ばれる、その温かな結末まで。心ほどける異種族・異世界スローライフロマンス。#異世界 #獣人 #スローライフ #ハッピーエンド #全年齢
