夜更けに耳にした奇妙な話、子どものころ背筋が寒くなった噂、「未解明」と紹介され続けてきた謎――。私たちのまわりには、出どころの分からないまま語り継がれてきた物語が数えきれないほどあります。本書の立場はあくまで冷静。噂を頭から笑い飛ばすのでも、「本当にあった」と煽るのでもなく、口裂け女やバミューダ・トライアングルといった広く知られた都市伝説や謎を取り上げ、それがどう広まったのか、科学や歴史の視点からどう見えるのか、真相はどのあたりに落ち着くのかを落ち着いた目線でたどります。確かでないことは「とされる」と区別して。謎の正体を知っても不思議さは消えず、「なぜ人はそう信じたのか」というもうひとつの物語が立ち上がってきます。

