右手に太刀、左手に小太刀。誰もやらない二刀流を選んだ大学剣道部の橘灯真は、国体強化指定の最終選考で、実力ではなく「異端だ、扱いに困る」という言葉にされない理由で弾かれた。正しく振れば、いつか誰かに届く――そう信じて夜の道場で一人素振りを続けていた彼を、竜の血盟刻印が呼ぶ。召喚された先は、天空にそびえる竜の王国ドラクヴァル。竜が選んだ剣士として迎えたのは、孤独に飛竜を駆る竜騎兵団長クレイだった。言葉の通じない二人を結ぶのは、剣だけ。二本の刃で語る灯真の異端の剣を、彼だけが正面から受け止める。古参竜将の専横と竜の離反が王国を揺らす中、剣を交わすことが翼になる。北方の空に新たな竜の翼が舞うとき、二人は生涯をともに歩むと誓い合う。BL異世界召喚剣士ファンタジー長編、全10章完結。
