桐響大学経済学部卒・桐響会代表幹事・倉田秋斗、四十二歳。卒業から二十数年、同窓会名簿の管理権を握った俺の手元には、桐表紙に朱印を捺した一冊の台帳がある。第一区/卒業生記名、第二区/再会段階、第三区/夫婦関係状況、第四区/同窓会内人脈――同期の彼女たちが、いつ夫から離れて孤独でいるか、名簿は黙って告げてくる。海外駐在夫を持つ経営者妻・涼子四十五歳。夫婦倦怠期の医師妻・葵四十二歳。出戻り再婚で適応中のフリーランス・湖月四十四歳。子供独立後の大学講師・桐響会副幹事の澪四十一歳。一会、二縁、三絆、四盟、五誓――かつての級友が、三十年越しに夫を裏切って自分の意志で求めにくる。桐響会館ごと俺の同窓会名簿の中に堕ちていく、再会ハーレム、シリーズ第1巻・全10章完結。
