氷雪国ファルヴェルナ大公国と南方諸侯領ヴェネティアの氷雪交易和平を担保するため、第三大公アルヴェル・カル・ファルヴェルナとヴェネティア交易商家令嬢シエルの婚約絡子による縁結び儀礼が決まる。白絹組紐・金鎖・雪結晶印章の三層で結ばれる婚約絡子は、「一誓・二縫・三結・四契・五永」の段を踏み終えた日に和平が締結する装置。先代第二大公だった兄を暗殺で失ったアルヴェルは「俺は役割の人形であって縁を結ぶ人間ではない」と役割の内に自己を埋め尽くす貴公子だった。律儀に段を勤めるシエルと、盟約の駒として節度を守る大公。氷霊神官団敵対派の妨害、十二年前の和議の真相、そして雪結晶印章への朱印を残す一夜が、役割固着の枠を崩していく。Ch9、雪原墓所前で永の盟を引き直す儀礼へ――。氷雪国×役割固着の第三大公溺愛ジレジレ譚。シリーズ第6巻・全10章完結。

