海洋交易国家・碧海公国と南海諸島盟主国の和平のため、海軍提督セヴァス・カーマインと和睦公女の婚姻が決まる。だが嵐で公女の到着は遅れ、セヴァスは没落男爵家の娘で気象観測の文書仕事をしてきたナイルを「次の遠洋航海から戻るまでの仮の妃」として娶る。航路と契約条項が一つに記される「航海書」、青珊瑚と真珠の対の装身具「海星佩」を半分ずつ携え、提督は航海中に懐へ、彼女は港の灯台のもとへ。互いに「相手は航海の安全と継承譜のために形式的に応じている」と信頼で本心を覆い、最も近い距離で疑わない。やがて公女到着、十年前の沈没事故の真相、そして条文に書かれていない一夜が、仮の枠を破る。Ch9、航海書を破き、海星佩を継ぎ合わせ、本物の航路を引き直す儀礼へ――。海洋×航海期間限定の妃契約溺愛ジレジレ譚。シリーズ第4巻・全10章完結。

