第20回小説現代長編新人賞受賞作。
故郷が無いこと。都会の生活を楽しむこと。まだ見ぬ光景に思いを馳せること。
宇宙人は、わたしがどんな人かお構いなしに、宝石をくれるだけ。
誰しもが抱える孤独の本質を問う、衝撃のデビュー作。
選考委員称賛!
侃々諤々の議論が巻き起こった作品。
今村翔吾さん
不穏さや虚無感に惹かれる読者は少なくないだろう。私もその一人だ。
塩田武士さん
出来事があまり多くない小説なのに読めてしまうのは、文章がよいからだろう。
中島京子さん
美しく流れるような文章。晴れすぎた空のような悲しみを帯びた世界観。
凪良ゆうさん
一押し。小説を読むことそれ自体の楽しみがあった。
宮内悠介さん
内なる閉塞感や繊細な心情などは読ませるものがある。
薬丸岳さん
ある日突然、地球に宇宙人がやってきた。もはや言語を使わずにコミュニケーション可能な彼らだが、人間の声を聴くと宝石のような物質を排出するらしい。わたしは、彼らのその習性を利用して対価をもらう「宇宙人の店」で働く代わりに、大学に進学するための費用や生活費を奨学金として援助してもらっている。都会で新たな友人もでき、予備校で出会った了一と恋人になるなど日々を謳歌するが、親密になったはずの彼に、捨ててきた故郷の思い出をうまく話すことができず困惑する。根っこを失い、枝葉にも寄りかかることもできなくなって、言葉の通じない、宇宙人に自らの過去を語り始め……。
