近代科学は、突然生まれたものではない。その根には、錬金術、自然哲学、霊的科学が確かに存在していた!
科学は、常に進歩してきた。--そう教えられてきた。
だが本当に消え去ったのは、「迷信」や「非科学」だったのか。なぜ〈錬金術〉だけが歴史から嘲笑とともに追放されたのか。なぜ自然哲学は断絶させられたのか。
――科学は知らなかったのではない。
知っていて、切り捨てた。これは新説ではない。消された系譜を辿る記録である。
ある時代から<錬金術>は「非科学」「迷信」「オカルト」とレッテルを貼られ、体系的に切り離されていった。それは無知による誤りではない。選別であり、分断であり、管理だった。
本書の著者は、理論物理学者という立場からその分岐点を静かに見つめ直し、断罪でも扇動でもなく、一人の“愚者"として問い続けた。
錬金術師は万能であってはならない。謙虚でなければならない。科学が〈知らなかったこと〉ではなく、〈知っていて隠したこと〉を辿る--その態度こそが、本書を貫く方法論である。
