絵本作家になる夢を追い掛け仕事を辞め、27歳で上京してから4年。貯金なく気力も尽きた吉川結は、夢を諦めようとしていた。取材がてら勤めていた児童館での非常勤も任期満了が近づき、心の拠り所はどこにもない。これからどうすればいい? いや、今までどうしてくればよかった・・・・・・?孤独と息苦しさに押しつぶされそうになった彼女がたまたま訪れたのは、住宅街にひっそりと佇む定食屋・ひよりやま食堂だった。”食堂の座敷わらし”を自称する少女・早苗と、翻訳家兼料理人の若き店主・深山司は、結を温かく美味しい料理で出迎える。しかし、ひよりやま食堂には、「”座敷わらし”に認められないと常連にはなれない」という噂があって・・・・・・?どんな人生にも、「日和見」が必要な時がある。手探りで日々を生き抜く大人たちの心を、そっと包み込む物語。

