大学で出会い、長い時間を友人として過ごしてきた森本美咲と五十嵐匠。社会人になり同じ会社に勤めるようになってからも二人の関係は変わらず穏やかなままだった。ある日、美咲は9年付き合った恋人が別の女性と親しくしている姿を目撃してしまう。問い詰める美咲に返ってきたのは、「正直さ、俺たちこのまま結婚するのってちょっともったいなくない?」という無情な言葉だった。深く傷つき行き場を失くした美咲のもとに現れたのは、長い間そばにいてくれた友人匠だった。ただ、その日から美咲を見つめる視線はもう“友達”のものではなくて――どこか危うく揺れていた。
