上田に誘われ日本六古窯のひとつ、常滑への旅行へとやって来た陶子。常滑焼は九百年以上の歴史を持ち、六古窯でも最古の土地で、朱泥の焼物で有名だ。やきもの散歩道を堪能し、とある事件もあり、一日陶芸教室で腕試しでもしようとなった。常滑と言えば朱泥の急須。陶子たちは急須作りにチャレンジするが…。一方、陶子の実家では跡取りもいないこともあり、陶聖・陶十郎の登窯を売ろうという話が持ち上がっていた。祖父の窯を守り美術館を建てるため奔走してきた陶子には受け入れがたい話。陶子は登窯を守る実力があると家族、とりわけ頑固者の父にアピールするため民芸展入賞をかけて作品作りに没頭する。審査の行方は? そして祖父の登窯を守ることができるのか……!? 篠原とおる先生がお贈りする、神秘的で謎の多い陶芸の世界で奔走する陶子のハートフル・陶芸コメディ、最終巻(全5巻)!!