日ノ本きっての手妻師・柳川一蝶斎率いる〈夢見鳥座〉。浅草にある一座の小屋は、座長の一蝶斎、一座の花形であでやかな揚羽、美丈夫の二番弟子・虎次、年齢不詳で謎の多い席亭の右京……と今日もにぎやかに揃い踏み。だが一座の末弟子・蝶吉は舞台でしくじり、謹慎中の身。そんな折、蝶吉は夢見鳥座に縁のある寺の子供たちが拐かされたことを知る。心を痛める蝶吉は、揚羽と右京から、「お前さんの一世一代の、手妻を見せる機がきた」と言われ――。「鴉揚羽」が江戸の巨悪と死闘を繰り広げる、手に汗握るノンストップ時代小説。(解説・細谷正充)
