公爵令嬢のティアナには愛してやまない恋人がいた。ティアナの猛烈なアプローチにより交際に発展したものの、騎士であるエラルドの態度はいつもそっけなく、ティアナは愛されている実感がないまま日々を過ごしていた。やがてエラルドが聖剣の主に選ばれたことにより、ティアナに「聖女様が聖剣の主をご所望なので、別れるように」という圧力がかかる。彼の将来を考え、苦しみながらも別れを告げたティアナだったが、何故かエラルドは納得しようとしない。それでもティアナは涙をのんで悪女に徹し、心にもないことをエラルドに伝えると、彼は去っていった。半年後、いまだ傷心のティアナのもとに、エラルドと聖女の凱旋式の招待状が届く。重苦しい気分で出席したティアナだったが、エラルドは聖女に捧げるはずの花冠を、何故かティアナに被せる。困惑するティアナに、エラルドは「別れたつもりはない」と告げるが――。盛大な勘違いが繰り広げられる、愛が重い言葉足らずな騎士と悪女を演じた公爵令嬢の切なくも甘いラブストーリー。
