「俺が大切にしたいのは錦さんだから」極道アルファが初めて“欲しい”と願ったのは、孤独を抱えた儚いオメガだった。ヤクザであり極上のアルファである光(ひかる)。大切なものは組と自分を救ってくれた親父だけ。それ以外に興味も示さなかった彼が恋をしたのは、箱庭のような場所で静かに生きるオメガの錦(にしき)だった。一般人である錦と関わるべきではない。頭ではそう理解しているのに、気付けば錦のことを愛してしまっていた。己が最も大切としている存在と同じか、それ以上に……。自身の在り方と錦への感情の間で揺れ動く光だったが、ある日事件が起きて初めて知る。――守るとは、失う覚悟を持つことだと。孤高のアルファがただ一人のオメガを愛し抜く、極道オメガバース。

