神棚のお狐様に毎朝手を合わせる優美。ある日恋人の浮気現場を目撃してしまい、溢れる涙を止められないまま、気づけば幼い頃から通う九雅稲荷神社に足を運んでいた。「裏切らない恋人がほしい……」と切に願う優美の前に現れたのは、狐面をつけた神様の遣いを名乗る謎の男。願いを叶える代わりに「契約の証」として唇を寄せることになり——。翌朝、夢心地のまま出社した優美を待っていたのは、恋人の浮気相手である社長の孫娘・美姫に仕組まれた横領の濡れ衣だった。追い詰められ、会社を去るほかなかった優美の前に現れたのは、九雅商事の御曹司で専務の九雅貴臣。彼は「お狐様からのお告げ」と言って、優美を秘書課へ迎え入れ、さらには自分の恋人になるよう告げる。突然の展開に戸惑いながらも、優美は新たな環境で懸命に働きはじめる。誠実で思いやりに満ちた貴臣に惹かれていく優美だったが、“お狐様の遣いに初めてを捧げる”という契約だけは破ることができず……!?

