京都の町家にある和菓子屋「海」。店主の死とともに、その味も灯りも消えようとしていた。店を存続させるため、娘の茜に課された条件は『父が生涯をかけ磨いた“究極のアンコ”』を再現すること。和菓子の素人同然の茜は無理難題に立ち向かうも敗色濃厚。しかし、そんな彼女の前に突如現れたのは、父と縁を持つフランス人パティシエ「フェルナン・ゴダール」であった。洋菓子の技巧と、父の記憶。二つが混ざり合うとき、新たな和菓子の形が生まれはじめる。伝統と革新が紡ぐ、甘く切ない味の物語・第1巻。【本作品は「和菓子屋ラ・メール」第1巻~第4巻を収録した合本版です】

