「なら、口づけを続けよう。唇以外にも」堅物なはずの彼がむき出しにする、止まらない溺愛。愚かな王太子の命で筆頭召喚士としての誇りも未来も失い、生命の危機に陥ったイリス。彼女を救ったのは、冷徹と恐れられる第二皇子ヴィクター。──しかも、その方法は“濃厚な交わり”で魔力を注ぐことだった。「君は俺のものだということを覚えておいてほしい」嫌われていると思っていたはずが、向けられるのは、優しさと狂おしいほどの独占欲、抑えきれない劣情。触れられるたび、身体の奥で熱が弾け、蕩かされていく。ヴィクターにすべてを奪われたい──甘い衝動に満たされ、立場の違いに抗おうとする心ごと抱き潰され、圧倒的な執愛に堕ちて……。

