魔力がすべての国で、魔力を持たない「ノーマ」として生まれたリラ。ノーマの価値は、高い魔力を持つ子を一人産むことだけ……その後は捨てられる運命と知りながら、リラは美しき公爵アルベールと子作り契約を結ぶ。契約後の身を守るため、リラは自分に有利な条件を突きつけたが、アルは快く受け入れた。ただひとつ、「愛を育む触れ合い」だけは譲らないと言って。跡継ぎを産んだら、ひとりで生きる。そう決めていたのに、アルの誠実さに心が揺れていくリラ。――いつか捨てられるとしても、アルベールと愛を育ててみたい。しかし、運命は予想外の方向に動き出して……互いを想い、すれ違い、その愛はやがてノーマの未来さえ塗り替えていく――!

