「聖女の座を奪ってしまって、ごめんなさいね? エマさま」
特別な力に恵まれ、他に候補がいないことから聖女の最有力候補として聖女教育に励んできた公爵令嬢のエマ。
しかし一年前に突如として現れた聖女候補のイザベラに聖女の座も王太子の婚約者の座も奪われてしまう。
憐れみや好奇の目に晒されながら神殿を後にするも、厳しい聖女の戒律から解き放たれたことにこっそりと歓喜していた。
なぜなら、正々堂々と「お兄様」との時間を過ごせるから。義兄であるアシェルも、エマを溺愛してくるが、でもそれは妹としての愛情のはずで……?
