第46回小説推理新人賞受賞作。俺が稲荷神となって、はや三百年。「誉人」として選ばれた人間の願いを叶えるため、日々神社で人々の願いに耳を傾けている。俺は人智を超えた神の力を使えるが、人間の心の機微がさっぱりわからない。今回やってきた誉人の女は、病におかされ余命わずかにもかかわらず、「どうか私が殺されますように」と願った。遠からず命が失われるのに、一体何のために、誰に殺されたいのか――?
落ちこぼれの神様の少年が解き明かす、人間の不思議と宿命。読後、温かな幸福感に包まれる神様ミステリー!
既刊(1巻)
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お稲荷さまの謎解き帖