【内容紹介】
M&A「医業承継」の実践法を、11の実話で解説!
戦後、徐々に増えてきた病院数は、1990年をピークに減少し続けている。その大きな原因は、後継者不足にある。
ただ、多くの開業医は、長年続けてきた医療施設を後世に残したい、当院を頼ってくれている患者たちのために“この場所で”医療を提供し続けてほしいといった思いを持っている。
とはいえ、そのような中で、やむなく閉院という道を選ばざるを得ない開業医が少なくない。
そんな“無念な選択”を一つでも減らすため、開業したいという思いを抱えている医師たちとの“出会い”を後押しするのが、M&Aによる医業承継である。
そして、これが“途絶えることのない地域医療”を守ることにもつながっていく。
実際、医業承継の結果、後継者がおらず閉院するしかなかった医療施設が存続できることになり、地域医療が守られたという事例がいくつもあるのだ。
そして、M&A医業承継には経済合理性もある。
買い手にとっては、地域に根を張り、多くの患者が通っている医療施設を引き継ぐので、開業直後から患者がいる。また、承継前に勤務していた看護師などのスタッフにそのまま働き続けてもらうこともできるため、新たに採用し直す手間もコストも削減できるのだ。
さらに、医業承継であれば、新規開業に比べて3分の2程度の初期費用で開業することもでき、医療機器などの減価償却も進んでいるので、イニシャルコストも低く抑えられる。
このように経営的に安定しやすいため、承継後に開業医は、自身が理想とする医療提供に向けて計画的に投資や準備を進めていくこともできるのだ。
開業医が自分で医療施設を開院する理由の多くは、自由に自分の考える医療を追求したいというもの。医業承継であれば、その思いを実現しやすい環境を手に入れることができるというわけである。
そこで本書では、医業承継をもっと身近に感じてもらうため、M&A医業承継によって独立開業を実現した人や、自分の理想とする医療を追求している人などの11の実例をストーリー仕立てで紹介。
先輩方の成功譚をわかりやすく見ることで、開業を検討している人たちに、「開業するには、こんな方法もあるのだ」「これなら自分でも開業できそうだ」と、M&A医業承継の手法を紐解いていく。
【著者紹介】
[著]田中 宏典(たなか・こうすけ)
株式会社エムステージマネジメントソリューションズ 代表取締役
【目次抜粋】
■Chapter1:成功者の“物語”から実践法を知る
■Chapter2:M&A「医業承継」だから、大きなメリットが
■Chapter3:これだけは抑えたい、医業承継の基礎知識