昭和19年、太平洋戦争は日米両国による核の応酬によってその幕を閉じた。
それから六年、中ソの援助を得た北朝鮮が南進を開始。独立成った朝鮮半島は再び戦火に見舞われる。在韓日本陸軍は防戦に努めるが、ソウルはあえなく陥落。日韓軍は後退を余儀なくされた。
国際連合は北への武力制裁を決議。その総司令官に抜擢された山下奉文将軍は釜山要塞に総司令部を設置し、新兵器の投入で戦線崩壊阻止を図った。
陸には四式中戦車が疾駆し、空にはジェット戦闘機“震電改”が乱舞。海上では戦艦“大和”が巨砲を轟かせる。そして、ついに発動した仁川上陸作戦。
だが、その乾坤一擲の大作戦の背後には、同盟国アメリカと潜在敵国中ソの野望が蠢いていた。
この作品は2011年1月~3月に小社より刊行された「極東大戦(1)(2)」を改題したものです。