★「自分でやったほうが早い!!」はキケンな働き方。
こころが折れてしまう前に、その働き方を治しませんか?★
他人を頼ることが苦手で「常に仕事を抱え込んでいる人」を見かけることはないでしょうか? 誰かに手伝ってもらえば良いのに、一人で仕事を抱え込み、悪戦苦闘している。周囲からは頑固で不器用な人に映っているかもしれません。
何を隠そう、私がそのタイプです。
気がつくと、大量の仕事を抱えて、その対応に追われる日々を過ごしています。部下や同僚にお願いして、終わっていない業務を手伝ってもらえば良いと自分でも思っているのに、そのような選択を取ることができません。どうして、そのような働き方をしてしまうのでしょう?
「誰かに手伝ってもらうより、自分でやってしまったほうが早い!」と考えてしまうからです。自分の仕事は、誰よりも理解しているつもりです。また最も効率よくできるという自負もあります。だから、どんなに仕事が溜まっても、「周囲の人に助けを求めず、とにかく自分でやってしまおう。その方が早い!」という選択肢が真っ先に浮かぶことになります。
また、やりきれない仕事を誰かに手伝ってもらうなら、相手に説明しなければなりません。ときには資料を作る必要があり、時間や手間もかかります。その手間暇を考えると、けっきょく自分でやってしまったほうが早いのではないかと考えてしまいます。
他にも頼めない理由があります。手伝ってもらったものの、あがってきた作業の出来栄えに納得できないことが、しばしばあります。それをそのまま提出することには躊躇します。もっと良い状態で成果を提出したいという欲や責任感があり、手を加えるなど、修正を行うことになります。その修正には当然、時間を要することになるため、ゼロから自分で仕事を片付けるよりも、余計に手間と時間がかかってしまうことになります。このようにして仕事がどんどん積み重なっていき、他人に手伝ってもらうことに対して、消極的になっていくことになります。
★でも、そんな働き方を続けていては
こころが折れてしまいます★
ですが、どうして、そのような働き方になってしまうのか? また、どうすれば、「自分でやったほうが早い!」という精神状態から抜け出すことができるのか? 染み付いてしまった不器用な働き方を根本的に見直すためにできることはないのでしょうか?
本書では、「自分でやったほうが早い」と考える原因や心理状態を紐解いていきながら、仕事を抱え込まない働き方に改善する方法を考えていきたいと思います。まずは、カウンセラーと相談者の会話を通して、どうして仕事を抱え込んでしまうのか? 他人を頼ることができないというのは、いったいどんな心理状態なのか? など、「自分でやったほうが早い!」をこじらせている人の思いを探っていくことからはじめていきます。効率の悪い働き方だとわかっているのに、どうしてもやめられない。取材やアンケートを通じて、明らかになった自分でやったほうが早い病のリアルを対話形式で掘り下げていきます。