「君を抱きたい」熱く長い口づけのあと、美しいエルフは私にそう言った――。
「地味で陰キャ、彼氏がいたこともない。自分など誰かの特別な存在になることもなく、ひっそりと生きていくんだ…」そう思っていた真泉佐江が、ある日うっかり踏んでしまった道端の水たまり。そこはエルフの世界につながっていた。
転移した先はエルフにとって神聖な森の泉。あやうく溺れかけた佐江は、エルフの次期長であるエリオンに助けられる。ホッとしたのもつかの間、不審人物扱いで再び窮地に! 閉じ込められた牢から逃げ出し、身を隠そうと入りこんだ部屋で見てはいけないエリオンの姿を見てしまい―――!!?【桃色日記】