【本作品は同人誌となります】「俺たちっていつ別れたの?昔も今もずっと恋人だよね?」この世界には男女の性とは別にDom(ドム)とSub(サブ)という第二性がある。簡単に言えばDomはSubを庇護したがるし、Subは庇護されるのが好き………なーんて言うのは理想の話。そういう性質なのだと説明しても関係ない大多数からすればSMプレイを好む関係に見えたりSubにいたっては単純に寂しがりやで性欲が強い人間と見られたりするので切ない。それなのに運が悪いことに私、「朝倉 奏」はSubと判定された。せめてもの慈悲は性質は比較的弱いということ。とはいえこれもまた運が悪いことに学年に数えるほどしかいないSubの対となる存在、Domがよりにもよって同級生で仲良くしていた「明智 湊」君だとわかったのだ。これを運が悪いと言ってしまうのは失礼だろうけど湊くんは最初こそ甘酸っぱい感情を向けてくれていたが次第に……。ーー良いんだ。あれはもう終わったこと。いつまでも過去に囚われていられない。それにありがたいことに抑制剤が開発されたのだ。さっそく抑制剤を処方してもらうことにした。私を担当してくれるお医者さんはイケメンで腕もいいと評判の先生らしく……。先生は評判通りでカウンセリングも順調に進んでいった。その夜偶然街中で出会い、彼からの誘いでバーに向かい合意の上で一線を超えた。深入りせずに一夜限りの関係を楽しもう…と思ったのにそれ以来、行く先々で妙に月島先生と出くわす。なんだろう。何かが、おかしい。そして先生があの時の彼だと明らかになった時私の人生は大きく変わり始める。でもそんな……だって14年も前の話なのに。まさか。「……奏。もう一度聞くけど俺たちっていつ別れた?」■総ページ数:34ページ