14歳の少年はなぜ死んだのか?
転落死した甥の死の真相に迫る《元警察官の女性調査員》。
母ひとり、子ひとり。ふたりの幸せを壊したのは――
《元警察官の著者》が描く、心抉るミステリー。
島田莊司選・ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作、待望の文庫化
14歳の誕生日の二週間後、梓輝也は百貨店屋上から転落死した。梓凪子は葬儀の場で、姉であり輝也の母の未央子から、死の真相を調べてほしいと依頼される。
遺書はないが、警察は自殺と判断していた。因縁を抱え警察を退職し、調査会社で探偵をする凪子は、困難な調査に乗り出す。
訪れたのは、学校という名の“聖域”。
何かを掴みかけたその時、凪子に魔手が迫る――。