ここ20年というもの、「ディスラプション」はビジネス界のキーワードとなり、多くの企業リーダーが「イノベーション」とほぼ同義と見なすようになった。理屈の上ではディスラプションは成長性をもたらし、新規雇用を創造するはずだが、実際には痛みを伴う調整コストを生んでいる。その点、非ディスラプティブな創造は、社会にプラスサムをもたらしうるものである。ビジネスが破壊を伴い、恐怖に根差した、勝つか負けるかのゲームである必然性はない。本書ではその新たな考え方を紹介する。
*『DIAMONDハーード・ビジネス・レビュー(2024年2月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。