東大病院救急部で多くの「死」を見届けた医師が語る「死」と「生」の処方箋
「死」はただの通過点、命は終わらない
「死ぬこと」は終わりではありません。もといたところに帰ることです。
私は、医療に従事していたとき、多くの人を見送ってきました。「死ぬこと」はなにか不吉で、考えたくないもの。少しでもそのことを考えると、大きな不安に襲われ、憂鬱になってしまう人が多いようです。
でも、大丈夫です。なにも心配いりません。「死ぬこと」は終わりではありません。もといたところに帰ることです。
この本では科学で説明できないこともお話ししますが、「そんなこともあるのかもしれない」くらいにとらえていただければと思います。それが、幸せに生きるコツなのではないかと思っています。そして、穏やかに安心して日々を過ごし、その延長線上の中に「死ぬこと」を受け入れていただければ幸いです。
矢作直樹
※本書は、2020年12月に小社より刊行された『「自然死」のすすめ』を加筆修正したものです。