誰もが崇拝する絶対者。彼は、私の人生を踏みにじった虐殺者だった。皇帝の愛妾から生まれた娘、ダフネ。幼少期を誰よりも豊かに過ごした彼女は、皇帝の怒りを買い、王女でありながらも事実上、侍女のように冷遇される羽目に。そんなダフネに親切を施したのは、いつか家族になるかもしれないと期待していた皇太子アシェラッドだった。アシェラッドはいつも輝いていた。誰もが彼に魅了され、誰もが彼に服従した。すべての人に君臨する絶対者である彼は、ダフネにとっても例外ではなかった。私の神。そして私のーーー。美しい世界であると信じ疑わなかったダフネの世界を残酷にも壊した破壊者は、他の誰でもないアシェラッド。人生を踏みにじった虐殺者からダフネは逃げようとするが・・・・・・・・・。