人魚、それは各地に残る言い伝えで耳にする伝説の生き物のはずだった。ある日、海でカヤック釣りを楽しんでいた真尋(まひろ)の前に人魚は姿を現す。未知との出会いに戸惑いながらも、少年のような姿で人懐っこく無垢な振る舞いに心惹かれた真尋は彼にワタと名付けて一緒に過ごすように。そして、ふたりは知ることになる。ワタの特殊な力や身体・記憶、この島に伝え残っているある民話について。すべてが繋がった時、哀しさ、寂しさ、愛しさによって歪められた願いから解かれるため真尋とワタは動き出すーー。---------------------------※本作品は『潮風メロウ』を全年齢向けに再編集した『タテヨミ作品』となります。重複購入にご注意ください。---------------------------