「あんたは『灰かぶりと王子様』っていうゲームの当て馬ちゃんなのよ!」
公爵令嬢のアリスベルは、婚約者である第一王子のレオンと男爵令嬢のコゼットが、自分が大事にしていた庭で仲睦まじくしているのを見かけた。
「幼い頃からレオンのためだけに生きてきたのに、どうしてこんなことに――」と、強く恨んでいた時、アリスベルの脳内に野太い男性の声が響いた。
男の声なのに女性のような口調の不思議な声の主は『乙女ゲームのプレイヤー』で、シンジュクで働いている『シゲミ・マリアンヌ』だと言ってくる。
さらに、マリアンヌはこの先のことを知っており、アリスベルは自分がプレイしたゲームの悪役キャラで、当て馬なのだと話し始めた。
そして、真面目で面白みのないアリスベルを、レオンはずっと疎ましく思ってるのだと伝えてきたのだ……。
ショックを受けるアリスベルは思わず泣き出してしまう。
「馬鹿ねぇ、アリスちゃん。男なんてねぇ、星の数ほどいるのよ。当て馬のままで終わっていいわけ?」
アリスベルから話を聞いたマリアンヌは彼女の人柄に好感を持ち、境遇に同情し協力してくれることに。
アリスベルは、当て馬のまま人生を終えたくないと、王太子妃の立場に執着することをやめて自由に生きようと決意する。
レオンとの関係は悪化する一方だが、そんな時マリアンヌ最推しの男性キャラがアリスベルの前に現れ……!?
脳内に住みついた守護天使マリアンヌと共に、新たな学園生活を始めた当て馬令嬢の物語!
※コミックス制作中!コミックス版もお楽しみに♪
『夜の街のオネエ様に憑依されている私は、乙女ゲームの当て馬ちゃんと呼ばれています(4)』には「あたらしい友達と、青春と コゼット・デンゼリンは主人公」~「あたらしい友達と、青春と グレイ・ドミニオンはハイスペックスパダリ王子様」(前半)までを収録